ごはんを変えたら変化が!
「うにです。
これは末っこのくろいぬ、べべ。
フランスとかイタリアであかちゃんをべべというらしい。
うに、トロ、ときたら、
次はいくらちゃん、じゃなかったのか? 飼い主?」
うにの心臓病と気管虚脱が確定する直前、ちょうど3匹めの仔犬、べべを迎えていました。
ご存じのようにいくら小型犬であっても、パピーの時期は育児にてんてこまい。
しかもべべは元気いっぱいな一方で、怖がり気質が強くて吠えがものすごかった!
どのぐらいすごかったかというと、散歩中に2階の窓からも、
すれ違いざまに自転車のオバチャンからも、
「ウルサイ!」と怒鳴られるほど吠えと興奮がすごかった・・・
獣医の先生から「うにの病気の症状を進行させないためには『おだやかに』『安静に』過ごすことが不可欠です」といわれているのに、
モンスターなパピーベベをしつけるため、責任感の強い長男犬うにもめいっぱい吠えだす。
ああ、興奮も吠えも心臓に悪いのに・・気管に悪いのに・・・
思案した結果、ドッグトレーナーさんにベベのトレーニングをお願いすることにしました。
家族みんながおだやかに過ごせるように。
もちろん、べべ本人も健やかに育つようにとの思いで。
そして、そのトレーナーさんとの出会いからご縁が重なって、
この時期にホリスティックな食事を知ることになったのです。
生肉食や手づくり食の基本と食材などを教えていただく機会を得て、
肉や魚などのたんぱく質と野菜を組み合わせたごはんを毎日つくるようになりました。
ドライフードから手づくりへ、ごはんを変えてしばらくすると、先住犬のうにとトロの体重がスルスルと落ちていきました。
最大で2.8キロあったうにが1.8キロへ、4.8キロあったトロが3.8キロへ(当時)。
病院の体脂肪検査で「2匹とももう少し痩せた方がよいです」といわれていましたが、正直いってあまり気にとめていなかった飼い主の私。
けれど、うにの気管虚脱も心臓病も、すでに発症していたヘルニアもパテラ(膝蓋骨脱臼)も、
体重が軽い方が絶対的に症状が軽くて済むのです。
ダイエット目的ではじめたわけではなく、たまたまご縁があってチャレンジしてみた手づくりの食事ですが、結果は歴然、スマートで健康的になったうにとトロ。
このことが、うにの生まれもって疾患の多い体質に奇跡を呼んだと思っています。
のちに詳しく書きますが、うにの心臓病はその後ほとんど進行せず、数年後には薬をいったん打ち切るところまで安定を保ちました。
一度飲み始めたら生涯手放すことのない心臓の薬を、獣医から「安定しているのでいったんやめてみましょう」と提案され1年以上のあいだ服用中止したことは、犬の病気をよく知る人々から非常に驚かれました。
まいにちの食事、そして病気がきっかけでこのあと個人的に学びはじめたハーブ療法が、それを可能にしてくれました。
この大事なタイミングで、ホリスティックな食事を教えてもらうというミラクルな出会いがあったことに心から感謝しています。